人と土地と家が踊る暮らし。 (正敏)

一ヶ月の幌内滞在の後半がスタートした。

目覚めてベッドから降り、リビングに立つ。

舌を磨いて、ココナッツオイルでうがいをする。

白湯を沸かして瞑想をする。

加賀団体にあるCountry Barnで買ったキャンドルや白い家の置物、幌内で拾った枯れた植物を眺める。

(僕は枯れた植物が大好きです。世界との循環に必要な生命力の発露である色彩が落ち着き、本来の静けさに戻っていったような、文字通り「枯れた色」。そしてあの軽さと乾いた手触りも同様に)

この地に、この家に、この風に、この空に、この眺めに、この時間に感謝が溢れた。

今朝、僕の師と呼びたい人が夢に出た。

仰向けの僕のすぐ隣に座り、僕を見下ろしていた。

「北海道!そうか、広い空と大きな草原!カラッとしたイメージやなぁ!」と彼は言った。

そして目から大きな涙をこぼした。

彼の黒目は漆黒で、僕はその涙を自分の目で受け止めていた。

僕は自分が泣いているのか彼が泣いているのか分からなくなった。

…ところで目が覚めたのだった。

9月に長沼町を訪れたとき、僕と妻は幌内という場所に引き寄せられるように迷い込んだ。

あまりにも素晴らしい眺めと家々、そして大きな空と大地に車を降り、「大空と大地の中で」を歌って泣いたのだった。

東京に帰ってから描いたそのときの絵。

そのときにたまたまお会いして、敷地に生えているキノコをくださった方のお家に今日、お礼のご挨拶に伺った。

その方は僕たちのことを覚えていてくださり、敷地内の大きな林を案内してくださった。

落葉樹の葉が土に重なり、とても豊かな土壌であることが足裏の感触でわかる。

僕たちは京都で6年くらい自給農をやってきたから、人工的な、自然の力を信じていない空間よりも、こういう美しい場所に心が喜ぶ。

微生物や虫や動物と草や木々がダンスする舞台に、人間ができることは小さい。

小さいけれど、可能性は無限にある。

僕たちには僕たちの踊り方があって、それが全体にとって豊かになるものであれば何をしてもいいのだ。

そんな自由を実現して生きたい。

案内していただいた敷地で拾ってきた新しい枯れ草たち。

人と土地と家が踊る暮らし

をしていきたい。

長沼町幌内で、これからまたそんな気持ちで歩んでいこうと思う。

IRU Project 赤阪正敏

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