12/1 mayu

自分にとってとても大事なものを手放した日。

ギターを売ると決めてから引取までにものすごく時間がかかったのもあり、その間何度も気持ちが揺れた。他の選択肢はもうないのだから、迷っているわけじゃない。でも、自分を疑う気持ちや、思い出を手放したくない気持ちが出てきては、心を重くさせる。

今日も朝から気が重かった。

昼ごろにギター屋さんが来るので、午前中に意を決して最後にギターケースを開けた。
小さな音で鳴らす。小さな声で歌う。横で正敏がレスポールを弾き、ハモる。
「moonlight」「光」なんかを自然に歌う。
いつも光の歌を歌っていたんだと改めて思う。いい曲だな、なんて思う。

しかし、暗い。どうしても暗い。

よくやってきたよな、と思う。
誰も知らなくても、私たちがいつもいっしょうけんめいだったのは私たちが知っている。
本当によくやってきたよねと、自分たちに声をかけよう。

そして、もう少しだよ、と。

もう暗い曲は似合わないなと思った。
大事なものは大事なものとして残っているし、そして、今この瞬間に生まれたように生きていったらいい。
もう振り返って、なぞって、感傷にひたらなくていい。

そして、私たちはきっと初めて、やっと、やっと同じ方向を向いて歩いているのだ。

ギターはあっという間に旅立ち、外にでたら今朝までの暴風雨は嘘のように穏やかに晴れ渡っていた。
私たちを覆う闇を洗い流してくれたようだ。

いつもの川に向かうと目が覚めるような美しい景色に出会えた。思わずアイスを食べた。
歩いていける場所でこんな景色に出会えることに感謝しよう。

手放してみて、早速数字を伝えられて、確かに手放した瞬間に物は物でしかなく、状態と年代と希少性とあちらのお金のかかり方による「価値」だけがそこにあるのだとわかった。

痛みや苦しさもあるけれど、手放すことはわたしにとってとても大事な体験だった。
自分が必死に求めていたものは幻想だったということがはっきりと形になり、受け取った気がする。

これはもうすでにとんでもない修行と体験をしているのだと思う。

そして、私たちは、本当にまっさらの私たちとして生きていくのだと。

それ以外にも気持ちが揺れることがなぜかたくさん起こる。
すべて浄化だと理解し、とにかく進む。

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